とあるエンジニアのAWS
入社して1年数か月、IT業界には20年以上様々な企業を転々としているいわゆるベテランエンジニアと呼ばれる部類のものです。
イーラーニング社では、サーバ構築や運用、保守、サポートを担当しています。
ITインフラ仕事はとても地味で成果が見えないものですが、自動化などの効率化やセキュリティ強化など安定して運用出来る環境整備などをしています。
日々是改善です。
AWSとの出会い
AWSの東京リージョンが公開されたのが2011年3月。
当時の筆者はとあるSESの社内業務改善部署に所属しており、クラウドの世の足音を心待ちにし、MicrosoftやGoogleなどの大手のAzureやGoogle Cloudも触ってみて研修や勉強会に参加してワクワクしていた。
オンプレミスにどっぷりと浸かり、ハードウェアからネットワーク、OS、各ミドルウェアの多方面対応の案件に一人でアサインされることが多く、少し嫌になっていた。
業後にAWSの勉強会、JAWS-UGに参加し出会った人たちや会社で同僚たちと新たなクラウドの世について語りあってITに対する熱を失いかけた自分がエンジニアとして再度歩いていくだけの魅力いっぱいの世界がものすごいスピードで展開されていく、ユーザがどんどん便利になっていくエコシステムの虜になっていった。
筆者は運用畑出身のインフラエンジニアで、サーバ保守の世界で自分が歩んでいく未来を見失いかけていたのだが、『DevOps』というキーワードにインフラエンジニアの未来を見つけたのだ。
筆者は長く運用監視ツールベンダーにいたため、スクリプトを書くことに抵抗がなく、スキルのひとつとなっていた。
『DevOps』とは開発担当者と運用担当者が連携して共同で開発していく開発手法だが、業務改善的に自動化の道筋が明確に提示された感覚、天啓にも近いものがAWSやユーザ会での人々との語りで見出され、「エンジニア○○歳限界説」に反旗を翻す気分になったものだ。
EL社のエンジニア業務
入社してから1年と少しだが、構築・運用に留まらず、様々な改善に取り組んできた。
AWSのエコシステムを使った改善だけに留まらず、完全テレワークを敷いているEL社の業務形態にあった貸与PCのセキュリティ運用やISMSなどいわゆる情シス的な役割も少数の社員の中で「出来ること」を多岐に渡り。
人は道具を使うことに長けた動物であるので、日常的にどんどん道具を便利に使っていくスタイルは積極的に行っている。
ここでいう道具はアプリケーションのことでgitやAnsibleなどコードの共同管理や自動化に便利なツールはどんどん使って使っていくうちに他の方も慣れていくスタイルで。
EL社のMoodleサービスはAWSを使用してサービスしており、AWSのエコシステムを使い、より便利によりセキュアに日々是改善で少しずつ進化していっております。
何故クラウドがいいのか
オンプレミスは、ハードの調達から実際のサーバ構築、リリースまで最低限でも2ヶ月くらいかかります。
更には、利用者の増大に対応するには当初の設計で間に合わなかった場合、ハード増強等を行わなければならず更に2ヶ月。
サーバキッティング方法は各メーカーで違い、対応ソフト(主にハイパーバイザー)なども限られていたり、要件に合わせたサーバや構成の検討にそれなりの時間が掛かり、基本的に失敗は許されないです。
何故ならハードに最低限3桁から4桁万円の投資が必要ですから。
それも大抵5年で役目を終えます。
単にWeb/AP/DBサーバが作りたいと思ってもなかなか出来ませんでした。
しかしクラウドなら5分でWeb/AP/DBサーバを世界に公開することが出来、更にはスペックが足りなくてもインスタンスタイプを変更することで簡単に対応できる。
使っただけの従量課金なので初期投資額もランニングもトータルでコストを考えて最小構成からトライしていつでもやめられます。
オンプレミスになかったクラウド上でのリアルなインフラエンジニアの喜びは、コストを如何に最小化最適化するかという改善行為自体がサービスのメリットに直結するというシンプルさ。
日々進化していくAWSと戯れていくことで、如何に便利に如何にお得に如何にセキュアにと時代の流れに遅れないよう、サービスの品質改善に取り組めているのです。
DevOpsな日々
複数人で同じ技術で作業を実施出来るよう、AWSの仕組みを使って情報共有もしています。
gitで引っ張ってきて得られるそのスクリプト群を改善したり、追加してより便利により汎用的にとやりたいことはいつまでも続くと思っています。
まだまだ手で実施している部分は多く、セキュリティ改善などで発生した仕様変更などを順次取り込んでいくため、コード化は間に合っていない状態です。
設計改善、自動化のためのスクリプト修正・改善はルーチンワークと化しています。
改善する部分は構築部分に留まらず、運用のため、お客様から望まれた監視データなどを簡単にアウトプットしたり整形するためのワンライナー群を整えていったりとやりたいことは尽きません。
皆様に安定したサービスを提供するために日々様々な改善に取り組んでおります。
今回はこの辺で。